明日から「公衆衛生」の授業

明日から、新渡戸短大の授業が始まります。
「学校」に行く、と思うと、一気に春が来た気分になります。
授業を担当させていただいてから、もう5,6年になるかと思います。
自分の授業が毎年進化するよう、学生を飽きさせないよう、工夫をしていきたいと毎年4月には思っています。

現在は違うのかもしれませんが、私が学生だった頃の医学部の授業は、ラテン語の名称(動詞かもしれないけどそれもよくわからない)などがそのまま多用されており、科目によっては授業に出席しても教授が一体何を言っているのかよくわからない授業も多かったものです。
ポカンとした顔をすると、「予習してないから分からない。君たちのせいだ」と注意されたことがありました。そのうち授業に出なくなったりして試験前に慌てたりしたものです。
私は、極力「簡単な医学書を探すプロ」に徹して、簡単なフレームワークを頭の中に作ってから、授業ノートを見て勉強していました。
難しいことを難しい本で最初から勉強するのは苦手でしたので。

ところで、最近は、理解できない学生を責めるばかりか、わかりにくい授業をする講師が生徒から評価される時代らしい。
数年前に、キャリアの専門の慶応大学大学院の高橋俊介先生

自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)

自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)

とお話させていただいたときに、「当然のように」学生に授業が評価されるのは当たり前で学生のためにわかりやすい授業をしている、と仰っていました。
確かに米国では医学教育も「臨床や研究のプロ」ではない「教えるプロ」がいると耳にしたことがあります。

国の違いか、学部の違いなのか、時代の違いなのか・・・「教師」がやる気のない学生にまで評価されるのは、最初は抵抗ありました。しかし今はこれも私の「修行」と思うようにしてます。
なぜなら、産業医コンサルタントとして実施させていただく企業研修では、当然私が評価されるのですから。
そんなことを考えながら、今日は授業準備をしてます。