定年後の生きがい

昨日の朝日新聞に、定年後の資産設計のシリーズで目に留まったのが、「定年後の生きがい」
いつも私が社員様、患者様にお話ししている趣旨と同じなので、ご紹介します。

朝日新聞新聞 2014年3月30日より

(なるほどマネー)定年後の資産設計:10 出費少ない生きがい作ろう

70歳以上の自由時間の過ごし方

 ◇Reライフ 人生充実

 会社から退職金の額や年金額の目安を教えてもらいました。金銭的に大きな心配はなさそうですが、どんなことに注意すればいいでしょうか。

 多くの人が定年後にお金で困るのは、お金が「かかる」ことよりも「かける」ことに原因があります。
 退職金が出ると、財布のひもはゆるみます。自宅の改装、車の買い替え、旅行など「○○さんもやってる」とついつい出費してしまいます。
 退職後の生活を考えると、お金の問題ばかりに目が向きがちです。しかし、シニア世代に実際に相談を受けていると、時間をどう過ごすかで悩む人が多いのです。……


私が、診察の際に50代男性に特にお話をさせていただくのが、趣味を持つこと。
メンタルヘルスの不調をきたしやすいパターン、また回復しにくいパターンとして、
会社人間、趣味がない方。
いづれ誰でも引退するのです。とくに会社員の方は仕事人生が有限であることが実感できますし、定年、シニア雇用になれば趣味がないことが寂しいことと感じざるを得ません。
そこで、引退後の過ごし方について定説なのは「趣味を持つこと」です。
女性外来の女性たちは、定年後に自宅のリビングを占領する夫に疲弊してます。
夫が家でゴロゴロしていることによりストレスをためるのです。
ではどんな趣味がいいのでしょうか。
お金のかかる趣味ばかりでは、退職後長続きしません。
退職金があり一時的には余裕があるように見えても人生80年90年です。
少しずつ持ち金は減っていきます。
中にはバブル時代に購入した割高のマイホームの売却が進まず、先行きを不安視する方もいらっしゃいます。
また、ゴルフなどのお金のかかる趣味がいつまで続けられるか、不安になる、と告白する方もいらっしゃいます。
まずは、漠然とした不安に飲まれず、生活設計をしてみましょう。
退職を迎えると意外に解放感からなのか、財布のひもが緩む人、または外出困難になってテレビの友達になってしまう人・・
パターンはいくつかありますが、最も精神的に安定しているのが、「出費の少ない趣味」をもち適度に外出、社会と関係がある方です。
趣味ができなくなった途端に、自宅でテレビ、では夫婦関係も悪くなりがちです。

この記事では自由時間の過ごし方として、テレビ、ラジオが男性の67%と伝えてます。
夫婦仲良くテレビを見ているのであればいいのですが、毎日これを継続できる夫婦はなかなか日本では見かけません。
これまで役割分担でやってきた夫婦が年をとっていきなり一日中一緒にいるのはお互いにとって息苦しいようです。
だからといって現役時代のように「毎日ゴルフ」ができる方は経済的に限られてます。
そこで、出費の少ない趣味がおすすめなのです。

定年後の生活上の不安について相談を受けることがありますが、根本解決は、年金の範囲でできる生活すること、そしてその範囲内の趣味をもつ。それに尽きます。


私だったら、何をしようかしら・・・と考えてみると、旅行が趣味ですが、海外旅行→国内旅行と身近なものに変えていくことで対応していったり、国際協力のボランティアとか・・と考えてます。
まだまだ引退まで時間があるので、まずは突き進んでいきたいと思ってますが、出費少ない趣味の視点は忘れないようにしたいと思ってます。