パリ留学は国際ロータリーの奨学金のおかげ

昨日は国際ロータリーのパーティーが京王プラザホテルで。
ホテルはすっかりひな祭り飾りで、懐かしさと可愛らしさがあふれる飾りでした。
ところで私は10年以上前にロータリー奨学生としてパリ大学に留学しました。
ロータリー奨学生で有名な方はたくさんいらっしゃいます。
たとえば緒方貞子さんは誰でもご存知でしょう。
また、ロータリー財団の米山奨学生は海外から日本に来た留学生に対する奨学制度です。
昨日はそのような様々な奨学制度やロータリー関係の活動をしている方が集まる初めての会でした。
マレーシア、スウェーデン、中国など様々な国の学生がいました。

「ロータリーファミリーパーティー」という名前でメールで招待状がきましたので、子供を連れていく会かしら、と勘違いしてました。
結果的に娘は予定があるので、そのような「とんちんかん」な質問をしないで救われましたが。

私は10年以上前にロータリー奨学生として留学しました。
帰国後は、さまざまな地区のロータリーの昼食会に参加させていただき卓話をさせていただきました。
その中で、特に問題にされたのが、
「日本は今や裕福だから奨学制度などいらないのでは」ということ。

昨日、モンゴルで学校を設立した元米山奨学生の方のお話がありましたが、日本で新聞配達や運送屋など3つのアルバイトをしても稼げなかった15万円が奨学金として支払われ助かったとのこと。
それを利用して修士、博士をとったそうです。
そして、お世話になった東北の方のために震災後は10日後には物資をもって日本にやってきたとのことで心温まる話が聞けました。
モンゴルからくる飛行機は1人だけだったそうです。

私自身、大学院時代は留学を目指して、研究の傍ら、当直のバイトや週末バイトをして奨学金を貯めてました。
アメリカやイギリスの大学は年間の学費が300万円ほどで生活費を含めるとかなりハードルが高いものでした。
奨学金にはたいてい上限があり、確かロータリーも年間200万円ほどだったと思います。

私はもともとフランス好きだったのもありましたが、英米系の大学院の学費なども考慮して
学費がほぼ無料のフランス留学の希望を出しました。
ロータリーの奨学生選考は東京地区は競争が激しかったのですが、数回にわたる選考会で170人ほどから15人という枠に何とか引っかかりました。
そして東京神田ロータリークラブからパリ南ロータリーへと行ったのです。
パリ第一大学の大学院に通いましたが、月に13万円ほど(生活費は留学先の都市により異なる)いただきました。
また、パリ大学大学院は学費が無料なので、奨学金上限に達しないため全額生活費がでました。
本当に助かりました。留学中は仕事がないので大変集中して勉強できました。

私は、父が大学2年のときにすい臓がんを宣告され3年生の5月には亡くなりました。
このような経緯もあり、大学院や留学まではさすがに母に頼める状態ではなかったので、
本当にロータリーのおかげで可能となった留学でした。

発展途上国だけではなく日本のような先進国でも奨学金制度はもっと充実させるべきです。
留学で学ぶことの意味は言うまでもなく、限りなく大きい。
豊かな日本でも才能があっても経済的に留学に行けない家庭は数知れないのです。
寄付金についても税制の優遇が広がれば、オリンピック選手や研究分野など幅広い分野で、才能を開花できる人がもっともっと増えるのではないでしょうか。