オランド大統領の不倫問題:夫婦関係は実はアメリカに近い日本?


(AFP通信より)
私のような産業メンタルの仕事では、不倫の相談もときどきあります。
プライバシーや守秘義務を再確認する案件です。
社内不倫のときは特に気を使い、心の安定を取り戻すお手伝いをします。
会社に知られて、今以上の精神的、社会的ダメージを受けないよう私も支援するのです。
先日、アメリ東海岸の大学院留学経験組の方々と神楽坂でフランス料理のレストランへ。
リヨン料理のお店で、自然の成り行きでフランス話になりオランド大統領の話に。
フランスは御存知のように、昔から政治家の「金銭問題に厳しく、女性問題は不介入」です。
これには実際に現地で実感しました。
以前パリにいたときも、ミッテランの元愛人と噂されていた女性が大臣になりテレビ討論していたときの出来事。
「流石ミッテランと似た意見ですね」
ミッテランからよく吸収した」などと若干嫌味っぽく言うものの、本人はほとんど気にしないで
むしろ自慢げに政治討論していました。
また、私の周囲でも、やっぱり愛人だから女性らしくていい感じだとか、日本ではありえない反応。
他の政治家と同様に、政治家として正当にの評価をしていたことに驚いた覚えがあります。
今回のオランド大統領問題は、クローサーという雑誌の報道でトップニュ—スに各紙挙げましたが、
これは不倫を非難するというより、来月の訪米の同伴者つまりファーストレディーが誰か、ということで話題になっているらしいのです。
私の友人の日本人男性は「いいなー」と言っていましたが、あくまでも「社会的に個人の問題に入らない」というだけで、
妻(オランド大統領の場合はパートナー)が許すか許さないかは、また別の問題です。
実際オランド大統領も人生の苦悩だと話していましたが、カップルの危機としては大変なものでしょう。
おそらく日本以上に大変な騒動になるでしょう。お詫びにプレゼントで済む確率は日本より低いでしょう・・たぶん・・・絶対に。
昔の日本人妻のような見て見ぬふりとか、フランス人女性はできるのか・・・やっぱり無理でしょ。
フランスでは、「愛がないのに一緒にいる」というのは日本に比べてかなり稀です。
仮面夫婦」とか、「子供にしか興味のない妻」と日本人はなぜいられるの?とよく聞かれました。
そんな単なる「同居人」とはカップルとして生きていけないらしいです。
日本では、子供のことや世間体を考え、浮気を見て見ぬふりをしてくれる妻も多いでしょうけど。
その話のなかで、同席した留学組の友人の一人が「アメリカは日本以上に建前の大切な国」と言いだしたのです。
かなり意外。
もちろん階層や地域によるとおもうのですが、アメリカは自由なイメージが強い。
しかし、確かに東海岸や保守的な地域では「形式や世間体」とか大切にしているイメージは容易に湧きます。
今回のようなことが大統領に起きたら社会的にはかなり厳しいとのことでした。
クリントン大統領もそうでしたが。
オバマ大統領がビヨンセと不倫したようなものだ、という表現を用いて英国エコノミスト紙が論じていたそうです。
たしかに・・・ちょっと国民の理解は得難いかもしれません・・・。

日本からみると「欧米」とひとくくりにしがちですが、
男女関係においては、日本は実はアメリカ寄り?だったとは再発見でした。