chagrin d'amour 恋の悩み

書こう書こうと思っていながら、一か月以上ブログ休んでしまいました。
その間、日常業務にプラス、秋の研修シーズンで、研修を提供させていただきながら、新しい知識や見解を仕入れるべく学会や研究会に積極的に参加していました。
さらに、大学での授業が毎週あるのですが、準備に追われ、ついに
多めに準備したパワーポイントも底を尽き、毎週翌週分を準備するという自転車操業状態に。反省です。
来週が終われば、冬休みに入るため少し余裕が出てきてホッと一息ついています。
そんなわけで、11月はブログまで手が回りませんでした。
私のように、様々な職場で産業医面談やクリニックで外来をする中で、異なる場所なのに不思議とその日の相談テーマが似ている日があります。
介護退職の問題を抱えた方の不調が多い日、子育て問題、不倫問題などなど同じ日にあちこちで同じ話が話題になることがあるのです。
単なる偶然ですが、不思議です。
先日、「恋愛」がテーマになる日がありました。
町中のクリニックでは「若い女性の恋愛相談が多い」と若い部類に入る男性の医師が言っているのを聞いたことがありましたが、
私はそのような相談は割と少ないのです。
しかし、先日私にも「恋愛相談の日」が来ました。
ホッとした気分にさせてくれる1日でした。
みんな患者さんは悩んでいるのですが、何だかすごく人間的で、素敵な感覚で、普段職場の過重労働、パワハラ、職場の上司への不満などの相談がほとんどな中で、
「会いたくてたまらない」とか「甘えさせてもらいたい」とか、損得なく好きなんだというのがわかるセリフを聞いていると、
心の中が解き放たれ、私の中の恋愛レセプターまで活性化された?ような気分に。
「恋に落ちる」と言いますが、フランス語でもtomber amoureux ですし、英語でもfall in loveで、どれも「落ちる」という表現ですよね。
彼女たちはお付き合いする人を漁って見つけたというのではなく、恋に落ちているのです。何かいいですよね・・。
そんな感覚は、仕事と子育てに忙しい毎日で、今となっては非日常になってしまいましたが、そんな「恋に落ちた」彼女たちの声を聞いていると、
過去の恋愛の再体験をさせてもらっている感覚になりました。
'chagrin d'amour'とフランス語では言いますが日本語にすれば「恋の悩み、憂うつ」のような訳になってしまいますが、
「悩みとか憂うつ」というと平べったい感じで、恋の悩みは質的に他の悩みと明らかに違います。
相談にのる医師までも違う気持ちにさせる悩みでした。