お受験シーズン:子供の教育と仕事〜ワークライフバランス

秋がやってくると思い出すのが、娘のお受験。
自分自身の幼稚園受験は記憶にありませんが、娘の幼稚園受験は感慨深く思い出します。
当時、定員の都合で保育園に入れず、託児所にいた娘は、3歳になると出なければなりません。
すると、選択肢は幼稚園かまたはターミナル駅にある民間の保育園。
環境は全く異なります。
子供にいい環境を与えたいという親の気持ちはどの家庭でも共通していると思います。
当時、保健所に勤めていましたが、保健所に勤務しながらいわゆる「お受験」は昼間の時間が自由にならないので、不可能に近いのです。
また、いわゆる大学まで附属の幼稚園は、行事も多く、またお迎えも14時ごろなので、昼間フルタイムで仕事は非現実的です。
願書の受取や出願についても、母親が直接行かなくてはなりません。
決められた日時に・・・。
そこで、私は保健所を辞める決断をしました。
かなり迷いました。
紙に書き出し、自分のキャリアと娘の教育について、また経済的な側面について総合的に評価できるようにと箇条書きにして持ち歩き、考えに考えました。
シングルマザーとして定職から離れる不安と子供の教育について天秤にかけました。
幼稚園受験は11月2日3日あたりで、ほとんどの幼稚園がその日程で実施しているため、受験できる幼稚園は限られます。午前、午後で上手くかけられれば2か所受験できるという感じでした。
幼稚園受験は早い人は1歳半から始めるそうです。
うちはそんな余裕はありませんでしたから、保健所を辞めて受験2カ月前に初めて、いわゆる「お教室」に入りました。
そこで言われたのは「甘い」と。
とりあえず、年中からの入学を目指しましょうと言われ、その年は、お試し程度に、と言われました。
しかし、受けるからには準備しました。
特に、グッズ集めには苦労しました。
二子玉川高島屋はお受験用品は大変充実しており、そこで「お母様」のお受験服、スリッパ、バッグ、ペンケースまで全て紺色のお受験仕様に。
また、娘のお受験スーツもまるで制服のようなものいくつかのパターンで揃っており、個性のないものを選び、ティッシュケースまで紺色でネーム入りにしました。
合格したときは、本当に嬉しかったものです。
シングルなので、親の集団面談も他の家庭は両親一人で対応、質問は他の方の2倍きます。
また、学校の設立理念などもレビューし小論文対策もしました。
これは、今までの保育園生活とはまるで違う生活の始まりでした。
子供が生まれてから実に忙しく、仕事と育児に追われ、毎日を乗り切るだけで精一杯でした。
仕事と保育の都合で4回も引越しましたが、
この時期に始めて、「きちんと落ち着いた環境で育てる」という感覚が持てた気がしました。
幼稚園や小学校お受験は賛否両論ですが、
私の周囲のキャリア女性はお受験組が多く、多かれ少なかれ私のように自分のキャリアと天秤にかけざるを得ないことがあるようです。
私のようにフリー⇒経営者になる、というパターンは少ないとしても何らかの再設計が課題になるのです。