「社会階層と健康」国際会議2013 in 東京大学

週末は、東大の国際会議に参加しました。
「社会階層と健康」は、様々な切り口で語られます。
一般的には、健康状態はSES(socio-economic status)、
つまり学歴や収入による影響があるのですが、女性についての検討が難しいのです。
というのは、夫や実家の経済状態の影響もあります。
また、働く女性の精神的健康などは、収入が高いほど高いかというとそうでもない。
さまざまな複雑な要因が考えられるのです。
私は産業医という職場の働く女性の現状を見ると同時に
女性外来で主婦をはじめとした女性の方々の生き方を見ています。
保健所の時代には、近隣の母子寮の健診もしていました。
また、娘を私立の女子大の附属の幼稚園にお受験をさせ、
幼稚園の「お母様方」とまがいなりにもお付き合いさせていただいた経験から様々なことを考えます。
どちらが、幸せか・・、健康的か・・など簡単には判らないのです。
ただ、主婦は働く女性に対して、隣の芝のようなイメージを抱くことは多いのは確かです。
しかし、働く独身女性もそこまで甘くない・・いろんな葛藤があるのです。
それをマクロデータでどう検討するのか・・少し調べてみようかと思います。
今回、娘が生まれてから初めて国際学会に参加しました。
仕事はしていても、実務ではない国際会議まではなかなか参加できなかったのです。
自分の英語力低下と研究感覚の欠如に唖然としました。
子育て中に世の中は動いているのです。
使っていない能力は低下していくのです。
子育て中の仕事はいくら仕事をしていても内容が違っていたので仕方ないのです。
子育ては別世界を経験させてもらう絶好の機会ではありますが、
元にいた世界の標準から見ればかなり遅れていたのです。
これが子育て女性の葛藤なのでしょう。
幸い、私の場合はあまり深刻には捉えてません。
これからできることをやって行こうと思ってます。
出世した後輩の先生方に私のリハビリのお手伝いをお願いするつもりでいます。
みんな忙しいけど受け入れてくれるかしら・・。