うつの部下への接し方

「部下がうつなんだけどどう接したらいいのですか」
このような質問を受けるのが私の日常です。
通常よく言われているのは「励ましてはいけない」というものです。
御存知の方も多いのではないでしょうか。
励ましても、うつの本人は、頑張ろうとしても頑張れない心理状況で辛い思いをしてます。
そのような人を励ましても、それに応えられない自分を責めたり、焦ってしまい、うつ症状を悪化させるため、「のんびりやりましょう」というニュアンスのアドバイスが理想なのです。
しかし、先日ある従業員が面談に来ました。
上司が
「おまえはうつだから励ましちゃいけないんだよな」
と吐き捨てるとのことでした。
それが辛いという相談だったのです。
「励ましてはいけない」というセリフだけが独り歩きするのではなく、
その意図が理解されないような、知識普及にならないように気をつけないと再確認しました。
同じ言葉でも、その話し方、態度で受け身のとり方は変わるものです。
うつの社員への接し方だけでなく、日常の診療でも、私生活でも気をつけて行きたいものです。